子育ての悩み
こんな場合、アドラー心理学ではどう考えるか?ブログにリクエストをいただきました。ブログに感想をいただくことはあるのですが、リクエストをいただいたのは初めてです。ありがとうございます!
イヤイヤ期サポーターの北村優子です。栃木県宇都宮市で「アドラー心理学を日常に取り入れて、イライラする子育てから卒業する方法」をお届けしています。
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私は今年二人目を出産して、上の子も兄弟ができて嬉しいみたいです。でも最近、上の子が下の子を叩くことがあり、かなりイライラします。上の子がかわいくないと思ってしまったこともあります。
アドラー心理学で、上の子の暴力について、解決方法はありませんか?何と注意すればやめてくれるでしょうか?きつく怒ったらその時は上の子も泣いて「もう叩かない」と約束をするのに、同じことの繰り返しで、かなり疲れます。
下の子のお世話でバタバタしているのに、上の子に手がかかって、余計に気持ちの余裕がなくなります。
(実際のメールはもっと長いのですが、ご本人の許可を得て、メールの一部分を中略・編集させていただきました。)
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下のお子さんを叩いている場面を目にすると、イライラして怒って、
「上の子 かわいくない」
と思わずネットで検索してしまった・・・そんな自分は母親失格だとものすごく自分を責めていらっしゃっったAさん。
イライラ
や怒り。
この気持ちの下には、本当は別の気持ちが隠れていると言われています。別の気持ちとは、「悲しみ」「寂しさ」「心配」「つらい」などです(一次感情と言います)。
例えば、かわいがってくれるとばかり思っていたのに…こんなかわいい小さな赤ちゃんを叩くなんて悲しい。私の大切な赤ちゃんを叩くなんて悲しい。将来、暴力的な子になったらどうしようって心配。そんな気持ちが隠れていないでしょうか?
叩いたのが赤の他人だったら距離を置くなんて方法もあるかもしれませんが、叩いたのもまた我が子だから余計に複雑な気持ちですよね‥・。
カッとなって怒って、そのあと
「上の子 かわいくない」
と思ってしまった自分にも落ち込んだということだったのだけど、もし本心からかわいくないと思っているのだとしたら、どうでもいいのだから、「愛したいのに、イライラしてしまう」と悩むこともないと思いますし、わざわざメールくださることもないと思うんです。本当はかわいいと思っている、愛しているからこそ、悩むんだと私は思うんですよね。ご自分の中にちゃーんと愛があるってことに気づけるといいですよね。
イライラ
は、人間にある自然な感情なので、「イライラする=愛していない」ではないです!
そして、叩くということについて。ちょうど最近、講座後のフォローアップのメールでも、この話題に何回か触れました。
アドラー心理学では子供は「親の注目を引きたい」と思っていると考えられています。
(あ、お子さんがそう意識しているわけではないと思いますが)
自分に目を向けてほしいのだけど、普通にしていたらなかなか注目が得られないとき悪いことをしてみると・・・例えば叩いたり、大声で怒鳴ったり、ママが困るようなことをすると・・・ママは自分の方を見て、怒ります。
「怒られる」という形ではありますが、とにかく注目は得られます。
私がこの話をするときによく引用させていただくのは、マザーテレサの言葉です。マザーテレサは「愛の反対は、暴力ではなく無関心」と言ったそうです。関心を持ってもらえないくらいなら、怒られてでもいいからママにこちらを見てもらいたい。そういう風に(もちろん子供は意識していませんが)考えているという見方をします。
そう思うと、子供のせつない思いが伝わってきます…。
この考え方からいけば、「ママに自分のことを見てもらえれば、叩く行為によってママの注目を引くことは少なくなっていく」のではないかと思います。
ただ・・・そうは言ってもね。
下のお子さんが生まれたばかりで、とーーーっても忙しい毎日。寝不足もあるだろうし、ホルモンバランスも戻っていないですよね。余裕がない中で、上のお子さんを見ると言われても、現実的には不可能では?と思われるかもしれません。
まずは【1日●分】と決めて、その子のためだけにママの時間を使うというのはどうでしょうか?「そんな時間な~い~!」という答えも返ってきそうですが…。
それが実は意外とできるかもしれないと思うんです。【1日●分】なら。
●分=2分です!!
2分間お子さんのお話をじっくり聴いてみると…たったの2分なのに…満足度がぐっとアップ!!するみたいなんです。
これを学んだとき、「2分でいいなら、忙しくても子供の話を聴けるかな」と私も思ったし、一緒に学んだママからもそれは聞きます。
2分って、意外なことにけっこう話が聴けるんですよね!2分も経たないうちに子供は満足していたという感想をいただいたこともあります。
(←必ずこんな感じで聴いたほうがいいわけじゃなくて、あくまでイメージということで。)
「叩くことに対して、上の子に何と注意すればいいか?」を考えるのはまた別の問題。そもそも叩くことを減らすために、ママの注目を上のお子さんに注いでみる。その時間はまずは2分間!お話を聴くことから。
「もしかしたら、2分だったらできるかも?一回だけでも試してみようかな?」って、思っていただけると嬉しいです。
コミュニケーションでは、「話す」と「聴く」の両方が必要と言われています。「聴く」は信頼関係を築くとってもいい方法の一つ。
最近また、「聴く」という、一見すると受け身で単純に思えることの【パワフルさ】を実感しているキタムラです。「聴く」の持つ大きなパワー!については、また次回のブログで書かせていただこうと思います。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
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