アドラー心理学
に私が出会ったのは、2012年のことでした。だからまだまだ歴史が浅いのですが、学び始めた時から感じていたのは、「復習」感。学んだことがあることを復習している感じ。でもとても興味深くておもしろかったし、先生にも恵まれたので、都合がつく限りそのセミナーに通って、そして「私もぜひこれをママたちに伝える側になりたい!」と思いました。
今日はアドラー心理学の中でよく出てくる
勇気づけ
について書こうと思います。
さて、私にとってアドラー心理学がどうして「復習」感が強かったかと言うと、それはやっぱり
アルフレッド・アドラー
の理論は、あちこちに応用されているからなんです。アドラーのことは知らずに、アドラーに影響を受けた人の理論などをあちこちで学んでいたからなんですよね。こんなにあちこちに影響を与えたアドラーってすごいな~と素直に思います。そう思ったとき、ますます興味が深まっていきました。
最近、大学院の時にお世話になった縫部義憲先生のご著書の1冊を久しぶりに読み返してみますと、アドラー心理学に共通するもの、アドラーから影響を受けたロジャーズのことなど、たくさん書かれているではありませんか!!先生の論文にアドラーの「共同体感覚」という言葉が出てくることもありました。改めてアドラーを意識して読んでみるとおもしろいです。
勇気づけ
と関係する内容で、興味深いことが載っていたので、ご紹介します。これは教室でのことが書かれていますが、家庭でも全く同じことが言えると思います。(少し表現を変えたり、省略したりました)
80点とったときは学習者をほめて受け入れるが、40点のときは非難し拒絶した態度は、学習者の「あるがまま」の姿を受け入れているとは言えない。
家庭での話に置き換えると
「いいことをしたときは子供をほめて受け入れるが、悪いことをしたときは非難し拒絶した態度は、ありのままの子供を受け入れているとは言えない。」
そもそもその「いいこと」「悪いこと」というのも、正確に言えば「親にとって都合のいいこと」「親にとって都合の悪いこと」だったりするかもしれません。
Aだったら愛するけど、Bだったら愛さないという条件付きではなく、AでもBでも「ありのまま」愛することが勇気づけと言えるかもしれません。これはとっても大切なことです。
先日、息子のピアノ発表会がありました。今回は明らかに練習不足だったので、内心モヤモヤしていましたが、「練習したら?」など口出しをしない、「練習しなかったら、発表会で間違えるかもよ」など脅かしもしない。とにかく見守るという姿勢でいました。ピアノを習いたいと言ったのは子供。弾くのも子供。発表会に出るのも子供。発表会でもし間違えたら恥ずかしい思いをするのも子供。これは子供の課題だからです。(アドラーの言う「課題の分離(人の課題に踏み込まない)」の姿勢を取りました)
当日の結果は、ゆったり味わう曲もちゃちゃっと速く弾いたり、間違えたりというものでした(^_^;)
演奏後、本人は「間違えた・・・」とちょっと気にしているようでした。
ここでクイズ~。どの対応がアドラー心理学の
勇気づけ
でしょうか?
子供「間違えた・・・」
親①「だから言ったでしょ?練習しないから間違えるのよ。全くもう。次からちゃんと練習してね。」
親②「え?そう?上手く弾けていたよ!!すごく良かったよ!すばらしかったよ!」
親③「舞台に出てピアノを弾くのは、ドキドキするし勇気がいることだと思う。それに、舞台に出るためには全然練習しないわけにもいかないものね。運動会の練習で疲れていたのに、これまでよく練習してきたね。間違えたけど、素敵な演奏を聴かせてくれてありがとう。ママ、すごく嬉しかったよ。」
③だけ長いので、「答えは③でしょ?」というバレバレな感じでスミマセン(笑)。
①は批判しているからアドラー的ではありませんが、つい言ってしまいがちな感じがします。
②は悪い言葉は使っていませんが、でもアドラー的ではないです。縫部先生の本を参考に説明すると、実際に間違えたわけだし、子供自身も間違えた自覚があるのに親が「上手く弾けたよ」というのは嘘をついていることになります。また子供は、間違えて恥ずかしいとか気まずそうな様子なのに、その本当の気持ちに寄り添わずスルーしていることになります。
③みたいに、上手く弾けたかどうかという結果ではなく、舞台に立った勇気、練習を重ねた過程(練習不足でしたが、ゼロってわけではないので)、運動会の練習で疲れていたのに練習したという相手の立場に立った視線、そして、それでも我が子の演奏は素敵に感じた、かっこよかったという私の気持ちを伝えました。
ほんとは、モヤモヤだってありましたよ・・・。「あちゃー。練習しないからだよ・・・」って気持ちがゼロではありませんでした。でも、間違えたことや、私の期待通り練習しなかったことを責めることよりも、この言葉を選びました。間違えても練習不足でも、大切な私の子供に変わりはないからです。
私たち夫婦は、演奏後「ブラボー♫」「ヒュウー(口笛)」⇒花束贈呈と親ばか丸出しで(笑)。
発表会の練習が辛くてくじけそうになり「ピアノ辞めたい」と言っていたので、「今後どうするのかな?」と思っていましたが、「やっぱりもう少し続ける」と言って、次からのレッスンにも元気に行っています。
③のような
勇気づけ
をしたのは、子供にピアノを辞めさせたくないという子供をコントロールする気持ちからではなかったけれど、でも逆にもし私が、間違えたことを叱っていたら、子供は「もう辞める!」と言っていたんじゃないかな?と感じています。
「練習したの?」「練習しなさい」と声をかけることだけが教育熱心だとは言えません。
教育学的に、学びとか成長が促進されるのは、三つの条件が整ったときとも言われています(③の「勇気づけ」の例も付けます)。
☑真実さ
間違えたのに変に気を使って「上手く弾けた」とは言わない。間違えたのは間違えたで認める。
☑相手の立場に立って考える
運動会の練習でとても疲れていた中で、(しぶしぶでも、少なくても)練習をしていた
☑ありのままの姿を受け入れる
間違えても、舞台に立ったことは素敵だと伝える。舞台に立つのは勇気がいりますよね。
子供の教育熱心なママには、ぜひアドラー心理学に触れていただきたいって思います。元々アドラー心理学は教育分野に強いと言われていますし、教育学を組み合わせて考えると尚更おもしろいヒントが得られると思います(#^.^#)
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今月のアドラー心理学体験講座のご案内
テーマ:「イライラや怒りなどの感情と上手に付き合う方法」と「嫌な出来事を前向きに捉える方法」
日 時:11月19日(木)10:00~13:00/11月26日(木)10:00~13:00
(19日と26日は同じ内容です。)
※ 12:00からはお子様も交えたランチミーティングです。
※ 託児もご用意しています。お問い合わせください。
会 場:コラボモール本店
栃木県宇都宮市西川田本町2-6-18
人 数:6名限定
参加費:1,000円(slow café mikinokoさんのランチ付き。健康志向のランチで、こちらも好評です)
申込み:HP内のフォーム(↓)よりお申し込みください。
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